浄土宗の仏事とは?
■ 宗祖 |
法然上人(ほうねんしょうにん) |
■ご本尊 |
阿弥陀如来(あみだにょらい) |
■ お唱えする言葉 |
南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ) |
■ よく読まれる経典 |
「観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)」「無量寿経(むりょうじゅきょう)」 「阿弥陀経(あみだきょう)」の3つで、「浄土三部経」と呼ばれます。 |
■ 総本山 |
・知恩院(ちおんいん) ・華頂山知恩教院大谷寺(かちょうざんちおんきょういんおおたにでら) |
■ 七大本山 |
・増上寺(じょうぞうじ) ・知恩寺(ちおんじ) ・清浄華院(しょうぞうけいん) ・金戒光明寺(こんかいこうみょうじ) ・善導寺(ぜんどうじ) ・光明寺(こうみょうじ) ・善光寺大本願(ぜんこうじだいほんがん) |
■ 教え |
阿弥陀如来が西方十万億土のかなたにつくられた、浄らかな極楽浄土に往生することを説く教えです。 極楽浄土に往生し、そこで阿弥陀如来の説法を聞いて仏になるのです。 極楽浄土に往生するためには、阿弥陀如来の救いを信じて 「南無阿弥陀仏」を唱えることが大切だと、法然上人は教えています。 阿弥陀如来の救いを信じ、南無阿弥陀仏を唱えていると、 心も体も清らかになり、人生を心豊かに生きぬき、死後浄土に生まれて仏様になることができるのです。 浄土に生まれれば、いつまでも浄土に居られるのですが、仏さまとしてこの世に帰ってきて、 まだ救われない人々を救うこともできるというのが、浄土宗の教えです。 |
■歴史 |
浄土宗の宗祖法然は、長承2年(1133)美作国に生まれました。幼くして父を失った法然は、遺言にしたがって仏の道を志します。 叔父の観覚のもとで仏教を学んだ後、比叡山東塔西谷功徳院の皇円のもとで出家します。 しかし、当時の比叡山は僧侶たちが権力闘争に明け暮れる状況にありました。 そこで法然は、比叡山のなかでも真摯に仏道を求める僧侶が集う西塔の黒谷別所で慈眼房叡空に入門します。 それから25年間、救いの道を求めて苦悶しながら、ひたすら仏道を追い求めます。 そしてついに43歳のとき、善導大師の「一新に阿弥陀仏の名をたたえて念仏を唱えれば極楽往生できる」という教えに触れ、浄土宗を開宗します。 この「念仏を唱えれば救われる」という教えは瞬く間に広まりました。 しかし、既成宗派から「伝統的な仏教を否定するもの」として弾圧を受け、讃岐に流罪になります。 後に許されて京都へ戻り、現在の知恩院の地で80歳の生涯を閉じます。法然の死後、弟子たちによって浄土宗は更に広まってゆきました |
■お仏壇の飾りかた |
中央にご本尊の阿弥陀如来を、向かって右に観世音菩薩、左に勢至菩薩をまつります。 さらに観音菩薩の隣に、唐の善導大師を、勢至菩薩の隣には宗祖円光大師法然をまつります。 お仏壇の大きさなどによっては、観音・勢至の両菩薩は省略されます。 また、仏壇が厨子の前に戸張を垂らすこともあります。 |